同級生の妹に迫られる４

2025/7/3 22:10

「ボンジュール！お兄ちゃん、いらっしゃい」

くるくるした栗色の髪に、快活な笑顔。クロエの妹――リラだ。

「クロエは？」と尋ねると、リラは元気よく答える。

「お姉ちゃん、ちょっと買い物に行ってるの。すぐ戻るって！」

リラに手を引かれ、彼女の部屋に案内される。
壁にはフランスのアニメキャラクターのポスターが貼られていて、机の上にはカラフルな文房具と分厚いノートが広げてあった。

「ねえ、お兄ちゃん、算数の宿題教えて！」

「え、僕でいいの？」

「お姉ちゃんより教え方が上手いて言ってたもん！」

そう言われては断れず、私はリラの隣に腰掛けて、宿題を一緒に解き始めた。

分数の計算や文章題に頭を悩ませながらも、リラは楽しそうに問題を解いていく。

ひと段落ついたところで、リラが冷蔵庫から持ってきたコーラを私に差し出した。

「はい、休憩！」

「ありがとう」と缶を開けて一口飲んだ、そのときだった。

「ねえ、お兄ちゃん――お姉ちゃんと結婚するの？」

唐突な質問に、飲んでいたコーラを思わず吹き出してしまう。

「あっ、ご、ごめん！服、大丈夫？」

リラのシャツにコーラのしぶきが飛んでしまい、私は慌ててハンカチで拭く。

「変なこと聞くなよ……」

「だって、お姉ちゃん“お兄ちゃんと結婚したい”って言ってたよ？」

リラは悪戯っぽく笑いながら、私の顔をじっと見つめてくる。

その無邪気な目に、何も言い返せず、僕は顔が熱くなるのを感じた。

リラはコーラのかかったシャツを脱ぎ、スカートも脱ぎ捨てた。

リラは下にキャミソールとぶかぶかのかぼちゃパンツを履いていた。

「ね、お姉ちゃんとえっちなこともうしたの？」

ニヤニヤしながらまた唐突に聞いてきた。

「そ、そんなまだしてないよ」
「まだねぇ。いつかしたいんだ？」
「そ、そりゃあ、さ」
「あたしが練習させてあげよっか？」

リラはキャミソールを脱ぐとパンツ1枚になった。

「お、おい。冗談はやめろよ、こんなところクロエに見られたら御終いだよ」

「お兄ちゃんはジエンドってアニメあったよね。まさにこのことだね」

リラは私にぴったりくっついて縁起でも無いことを言う。

おかしな状況に彼女の高い体温で汗が噴き出す。

「大丈夫だよ。お姉ちゃん達お父さんとお母さんと一緒に5時間は戻ってこない遠いとこ出かけてるから」

すぐに戻ってくるんじゃなかったのか。

そう言えばここにきてもう1時間は経っていた。

「嘘ついたのか？」

リラは目に涙を溜め上目遣いで渡しを見る。

「お兄ちゃんと二人っきりになりたかったんだもん……」

リラは私にギュッと抱き着く。

「絶対にお姉ちゃんには内緒にするから。お姉ちゃんにしたかったこと……して？」

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それからしばらくしてクロエが帰宅したとき、私はまともに彼女の顔を見ることができなかった。

リラはそんな私とクロエを交互に見て、またにっこりと笑う。

「お姉ちゃんには内緒ね…？」

「いったい何？何の話？」

この日から、クロエと目が合うたびに、胸の奥がくすぐったくなるような、妙な気持ちが残るようになったのだった。